『トゥ・ザ・ワンダー』をみました
『トゥ・ザ・ワンダー』をいう映画を、映画館でみてきました。とても美しい映像の連続で、ため息が出るようでした。
私がこの映画を観たきっかけは、ポスターデザインが大島依提亜さんだったからという、かなりミーハーな理由ですが（笑）、この映画の注目すべき点は『映像美』と『演出』だとおもいます。
まず、映像が、とにかく。ため息が出るほど美しいです。自然光の取り入れ方が、写実絵画のようでした。Webサイトに”幻想と現実の狭間”という言葉がありましたが、まさにそのような感じです。映画のストーリーには直接関係はありませんが、大自然の美しさや環境問題まで考えさせられました。
そして、マリック監督の演出が、とっても素敵です。役者に与える台本はないそうです。役柄に関するセリフや説明をメモで手渡すだけで、他の立ち居振る舞いなどは、役者のアドリブです。即興なのです。役作りのために、準備段階では、役者にさまざまな映画、音楽、文学、美術を吸収させ、ものの見方を育ませたといいます。映画の中ではとてもセリフが少ないのですが、監督は見事に俳優たちからそのシーンに合った即興的な芝居を引き出しています。まるで即興とは思えないくらい、とても自然でした。
”愛とはなにか”、”愛はなぜ憎しみに変わるのか”、”愛は永遠か、義務なのか”、この映画では最後まで問いかけ続けていました。見終わったあとも、ゆらゆらと余韻が残ります。
まだ始まったばかりの映画なので、気になる方はぜひ。大画面で観ることをおすすめします。
